私はこうしてブログをやめました。
ブログ……
前に書いていたことはあるんです。
私の夫は自営業をしているんですが、その宣伝になればと地元密着型のブログサイトで、こっそりと。日常でおもしろかったことを書いたり、写真を載せたり。なんとなく、ブログってこういう……うーん、日記みたいなものかと。まあ、書いてたわけです。
なぜ、やめたかというと、面倒くさくなっちゃったから。
ブログのために書くこともそうなんですが、見てくれた方から「ブログ見たよ」とリアルで言われるのが、誠に申し訳ないんですが私には重荷で。
「いやいや、だったら宣伝用にブログなんて書くなよ」
はい。そう。そのとおり。
ちょうどですね、そのころ私は念願のWebの勉強をしてまして、自分の中のやってみたい欲を優先させちゃったんですね。サイトも作り、こちらはその後にリニューアルもして、まあがんばったかいもあったかなと思うのですが……ブログはあかんかった。あとTwitterとFacebookもあかんかった。
根本的に、ユーザー=お客様と交流するのが苦手だったんですね。はい。
思えば昔からそんな傾向はあったんです。
町で同級生と遭うのが嫌。
学校で親と会うのが嫌。
職場で親と電話で話すのが嫌。会うなんてもってのほか。
だから、ブログのことをリアルで話しかけられるのも、嫌。
そんなやつですので自然、ブログの更新も途絶えがちになります。
すると「ブログ見たよ」とセットで言われるのが「最近更新してないね」!(慄)
え……?
定期更新とか銘打ってるわけでもないのに……?
個人事業主の妻が気ままに書いてるブログなのに……?
更新の請求が来るだと……?
……ネットって恐ろしい……
そんなわけで、ブログを閉じました。
なぜまたブログを開設したのか?
以上がおおよそ10年くらい前の話です。
今は「ブログ」が意味するイメージもずいぶん変わりましたね。
個人の日常を綴るものから、写真やイラストなどの作品を紹介する場所、あるいは個人の知識を集積・公開して収入源としたり、幅広くなったなと思います。
その指し示す意味は、サイトの内容ではなくその形式へとすっかり変わってしまったようです。
さて、その今や百花繚乱なりしブログ界になぜまた戻ってきたのか。
ははははははは。それはですね。
もっと地獄にいたからですよ。
…………というのは言いすぎかもしれませんが、あながち間違ってないかもしれません。
小説投稿サイトは、私には厳しかった……
そもそも箸にも棒にもひっかからないような作者ですので厳しくされたわけではないんですが、その環境が、空気が、私には厳しかった……
作品を公開すれば当然反応が気になりますし、評価がなくてもPVがないか見ちゃいますし、とにかく気になって気になってしょうがない。
そしてコメントや感想は、いただければそれは嬉しいのですが、返事を書くにはそれなりの時間がかかり、しかし相手のあることなので急がなければと私の脳内はしばらくその件でジャックされてしまうという……家庭環境にもあまりよろしくない影響を与えてしまいました。
で、思った。向いてねんじゃね、と。
一方、ここ数ヶ月のことですが、第3回西の正倉院みさと文学賞をきっかけに、入賞者の寺西輝将さんや帯刀古禄さんや、物語る心療内科医・珠下なぎさんとTwitter上でやりとりさせていただくようになり、皆さんのブログをのぞきに行ったりして、そう「なんか、楽しそうだなぁ」と。
いや、ま、そんなもんです。
つけくわえるなら、最近とても大きな喪失を経験しまして、書き残しておきたいけれどもこれを『カクヨム』や『小説家になろう』、あるいは『note』に書くのはな……と逡巡していたのもあります。
私にとって大事なことなので、手の届くところに置いておきたいといいますか……なんだろな?
この件についてはもう少し経ってから、ぼちぼち書きたいと思います。
私はけっこうぼんやりしている人間で、自分でしっかりしているつもりでも昔からアレコレ抜けていたことが近ごろようやくわかってきました。
同時に、私は私でなくなるのが、とても怖い。
いつかは私の脳もなんらかのバグを起こすでしょうし、それは米寿を迎えたあとかもしれないし、明日かもしれない。それが怖い。
だからここに書いておこうと思います。