短編小説と連載小説

「なろう」になじめない中年作者が思ったことを書くエッセイ 「なろう」になじめない中年作者が思ったことを書くエッセイ
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このエッセイは、小説家になろうでの連載作品を一部改稿のうえ転載したものです。
 その点をご留意の上、お読みください。

前回まさかの「…………どうしよう?」で終わった、このエッセイ。

本来なら、読みやすい横書きの文章について掘り下げる流れだ。

わかっている。
どうみても、ひっぱっている。

しかし「どうしよう?」とその場で立ち止まった結果、ちょっと参考に読み返したいテキストが出てきた。
そのため、横書きの件はいったん横に置いておくことにする(シャレではない)。

さて。
気を取り直して、表題の件について書こう。

「小説家になろう」へ作品を投稿するとき、作者は「短編小説」か「連載小説」を選ぶよう迫られる。

保留という選択肢はない。
投稿して後日変更、という選択肢もない。

投稿するには「短編小説」を選ぶか「連載小説」を選ぶかの二択である。

正直、ちょっとどうかと思う。

どこがと聞かれれば色々あるのだが、まず、なぜ「短編小説」と「連載小説」?
実際の運用状態を考えれば「読み切り作品」「連載作品」という表現が適切ではないだろうか。
エッセイも詩も「○○小説」とは乱暴すぎる。

長年の運用中にジャンルが増えて……という結果かもしれないが、文言変更だけで済むのだからさっさと修正すればいいのにと思う。紛らわしい。
(まぁSEO対策として「小説」というキーワードの減少を避けたい、運営の考えもわかるのだが……)

おかげさまで私はまんまとひっかかった。

はじめて作品を投稿する際、例のようにどちらか選ぶように迫られた。
世間一般的に、項目として「短編小説」と肩を並べるのは、中編小説や長編小説である。
ところが示された選択肢は「短編小説」か「連載小説」。

『「連載小説」って、「長編小説」ってことかな?』

……30過ぎてわかったことだが、私はだいぶどんくさい。あと迂闊である。

手元にあった作品が原稿用紙1枚ちょいの掌編だったため「短編小説」を選択した。
(中年は原稿用紙の枚数で短編か長編か判断するのである)

その次は原稿用紙15枚ちょい。
もちろん「短編小説」を選択。

その次は原稿用紙30枚ちょい。
何も考えずに「短編小説」を選択……

1本目、2本目は、それなりに反応をいただくことができた。
やはり感想やポイントをいただくと、読んでくれた誰かがいたことを実感する。

しかし3本目については、投稿直後のアクセスのみで何の反応もない。

『おもしろいと思うんだけどなぁ』

などと勝手なことを考えつつ、諸先輩方の作品と比較してみる。
今さら小説の内容を変えるつもりはなかったが、できることはしておきたかった。
だっておもしろいと思ったんだよ(苦笑)。

見比べてみて、すぐに気がついたのは、改行の頻度と一行あき。

それから、スクロールが長いと耐えきれないこと。

誰がって? 私が。
作品にもよるけれど、1,000字~1,500字を超えるとつらくなってくる。
たんに横書きになれていないからとも考えられるが、ともあれ厭きてくる。
(横組みのつまらない教科書を読みまくった弊害ですね!)

厭きるのは私の問題である。
読まれている作品にも作家さんにも、何の落ち度もない。

ただ、ちょっと困ったことがあった。
途中で離脱すると、どこまで読んだのかわからなくなってしまうのだ。
しおり機能もあるが、1話の文字数が多い場合は役に立たない。

書籍や電子書籍なら、ページ全体を画像として記憶することができる。
一方、ディスプレイの何倍もある文章の一部分を覚えておくのは、なかなか難しい。

これは紙面の大きさに縛られない、Web小説ならではの落とし穴だろう。

ちなみに私はずっぽりはまっている。

3本目の小説は原稿用紙30枚ちょい……12,000字超。
読むには30分かかるらしい。

そりゃあ、評価や感想が来ないはずである。
運よく読んでもらえたとしても、一度に読むには長すぎる。
また途中まで読んで、あとから続きを読もうにも、どこまで読んだかわからない。

それもこれも「短編小説」を選択したばっかりに……!

『原稿用紙30枚くらいで「連載小説(=長編小説)」なんて恥ずかしいよね~』

なんて考えていた自分を叱りつけたい思いである。

私は、原稿用紙30枚程度は短編小説なんだという、自分の価値観にしがみついていただけだ。
「小説家になろう」における「短編小説」「連載小説」なんて、ただのラベルにすぎない。

大切なのは、どちらがその作品に適しているかだ。
どちらの方が、読み手にとって親切か、ストレスなく楽しく作品を読めるか。
見落としていたのは完全に私のミスだ。

「小説家になろう」へ作品を投稿するとき、作者は「短編小説」か「連載小説」を選ぶよう迫られる。

保留はなし。
どちらかを選択して投稿したら、もう訂正はできない。

私は見事に失敗して、しかたがないので【連載版】としてもう一度、投稿した。
長すぎる「短編小説」は、全11部分の「連載小説」になった。

おかげさまで多くの方の目にとめていただくことができた。
また、最終話までお付き合いいただけた方も、ごく数名だがいらっしゃったようだ。

中身が同じでも「短編小説」では、最後まで読まれた方はおそらくいなかったと思う。

素直に、うれしい。ありがたい。

今回の【連載版】を出すという選択は、ちょっと反則だったかもしれない。
でも、こういう作品づくりや、読者との向き合い方があってもいいんじゃないの、とも思うのである。

「読んだよ!」と教えてくれると嬉しいです。
  • 読んだよ! 
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